当連載記事の目次 ☟
http://ameblo.jp/egiihson/entry-12020339433.html
今年は戦後70周年にあたります。総理談話が出される前に日本の近現代史をお勉強したいと思いまして、またシリーズ記事を書いていきます。現代から遡っていくアプローチで連載して、夏までに連載を終えます。
今回は序文として、近代っていつからいつまでの時代なのか?現代っていつからなのか?定義付けをします。詳説世界史研究の目次を拡げてみましょう。
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Clik here to view.ヨーロッパの近代はルネサンスからですね。大航海時代に突入した後です。
重商主義・絶対王政・宗教改革・産業革命・議会制民主主義・立憲主義・市民革命、
などいろいろと関連ワードが浮かびますが、ルネサンス以降はもうヨーロッパでは近代社会。
ちなみに中世社会のキーワードは土地を媒介とした主従関係と封建制です。
鎌倉・室町時代が中世。
安土桃山時代と江戸時代が近世。ヨーロッパにはないのかな?近世は。
幕末・明治維新からが近代。
です。
日本近現代史研究は幕末まで遡ればOKっと。( ..)φメモ
つぎに、近代と現代の境目ですが、一般的に第2次世界大戦後は『現代の世界』と扱われてきました。ですが、もう70年も経ちますし、70年前のことを現代に分類するのは無理があるでしょう。
第2次世界大戦後の歴史はおおきく二つの時代に分かれます。戦後秩序ガチガチの時代と戦後秩序崩壊後の時代です。狭義には後者が『現代』にあたり、その境目がこれです。
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1991年には湾岸戦争、1993年にはパレスチナ暫定自治合意がありました。
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1991年には湾岸戦争、1993年にはパレスチナ暫定自治合意がありました。
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第2次世界大戦後の世界秩序は「米ソ冷戦構造」によって保たれていました。両陣営の緊張は高かったのですが、世界秩序としては割と安定していたのです。どちらに付くかですから。
米ソ冷戦構造崩壊によってどうなったかというと、世界中のほとんど国が先進国も途上国も新興国も含めて、国際社会に自国の意向を主張するようになったのです。緊張がゆるみましたから、タガがはずれたというか、我儘を言うようになったというかw
ソ連に代わって世界に覇権を唱えようとする国まであり(チュウ・ロ)
核不拡散条約を批准せずに核開発して核武装する国が続出(北は脱退)。
停戦中なのに朝鮮半島では緊張緩和で南北同時国連加入を認められ~
カリスマ大統領のティトーさんの死後、ユーゴスラビアが解体してしまい~
戦後独立国の創業者の独裁政権が民の蜂起で倒され春の嵐になってしまい~
国家国民が未成熟なのにいきなり民主化してかえって国が乱れテロが横行し~
狭義の現代世界史は混沌とした時代に差し掛かったと言えるでしょう。世界史の教科書を読んでいると、第2次世界大戦前あるいは第1次世界大戦前の世界に似てきているのでは?と思ってしまいます。
その世界的混沌の急な流れに日本はずっと乗り遅れてきました。理由があります。
バブル崩壊と政界再編ですね。日本の国内が政治的にも経済的にも危機的な状況になってしまって、それどころではなかったのです。冷戦構造崩壊後の世界がどういう世界になるのか?またなったのか?
想像も認識もできなかったのですね。もちろん自分もそうでした。
自民党を割って出てきた連中による新党ブーム、彼らも意向を主張し我儘を言いだした。
あの政界再編が実は日本の危機だったなんて、当時の人々はほとんど思っていなかった。
バブル崩壊も一般庶民が強く実感しだしたのは銀行や証券が倒産するようになってから。
ITバブルで持ち直すかに思えたけど、リーマンショックと民主党政権交代で台無しに。
2回の政権交代劇(1993年と2009年)、ふたつの大震災(1995年と2011年)を経て、ようやく日本人の多くが目醒めてきているのが、今の日本なんだと思います。ここ5年くらいかな?インターネットの普及、とりわけSNSの普及が背景にありますね。
これにて、序文を終わります。
次の記事:→《②「米ソ冷戦構造下の日本」》
画像引用元
1枚目:詳説世界史研究の目次(山川出版社)
2枚目:詳説日本史研究の目次(山川出版社)
3.4.5枚目:詳説世界史研究(山川出版社) 537頁.535頁.525頁